巨峰ぶどうは、栽培していく上に置いて実に難しい品種です。静岡県の伊豆の小高い山の上で大井上康氏によって1942年に生み出されています。氏が研究した大井上康学術文献資料館は有形文化財として国の登録を受けています。
 栽培には先人たちも苦労をしてきました。倍数体品種の宿命で環境変化に弱く、着花稔実が不安定で、花ぶるいや種のない無核化(単為結果)が生じやすいのが、最大の欠点とされてきました。
 ただ、同じく大井上康氏によって提唱された栄養週期理論に基づく栽培で育てると毎年素晴らしい果実に実ってくれるのです。